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渡瀬裕哉著 『2020年大統領選挙後の世界と日本』

大統領選挙もいよいよ終盤の今、非常に面白いと思った本。憲法による制約に加えて、支持母体や資金提供者の意向、外国の指導者の意思決定など、世界最大の権力者と目されるアメリカ大統領の政策に影響を与える要因について丁寧に解説されている。

来月の大統領選挙と合わせて行われる連邦議会議員選挙の結果がどうなるかを、トリプルブルー政権(大統領・上院・下院のすべてが民主党)からトリプルレッド政権(大統領・上院・下院のすべてが共和党)まで計5つのシナリオに基づいて展望しているところは圧巻。

非常に興味深かったのが、「アメリカ政治はスケジュールが決まっている」という著者の指摘。確かに、アメリカ大統領は議会の解散権がなく、議会から不信任を受けることもない。なので、丹念に必要な情報を追っていけば、著者ならずとも今後の政治状況についてかなりの精度で予測することが可能なのではないかと思った。

あと一ヶ月あまりだが、トランプ大統領がコロナウイルス陽性と判明したこともあり、大統領選の成り行きも最後まで目が離せない。

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