このブログに、「スラッシュ・リーディング 批判」「スラッシュ・リーディング 賛否」ということで辿り着かれる方がいらっしゃることを知りました。
私は、スラッシュ・リーディングについての批判は余り承知していなかったのですが、調べてみるとなるほど色々な意見があることが分かりました。
スラッシュ・リーディングへの批判に対して、すでに包括的な回答をされているブログがあります。
学術的な視点も交え回答されており、私からは何も付け加えることがない位です(笑)。
しかし、あえて付け加えさせていただければ、「スラッシュ・リーディングは英語学習法の一つであり、有益な方法ではあるが万能ではない。自分の目的に合わせて学習方法は選択すべき」ということです。
例えば、文法書だけを一所懸命読んでも、実際に例文を口に出して発音してみたり、語彙を覚えたりしなければ英語を話せるようにはなりません。また、単語だけたくさん知っていても、時制や仮定法や複文などを実際に触れる英語の中で使いこなせていなければ、あまり深いことを話せるようにはなりません。
シャドーイング、リプロダクション、音読、スラッシュ・リーディング、書き取り等々、学習方法は色々あり、それぞれ特長を限界を持っているので、一つの方法だけで語学力をつけていくのは難しいのです。
先程引用させていただいた「役に立たない英語学習blog」さんの記事で挙げられていた5つ目の問題点「複雑な文になると対応できない」という点について。
以前のスラッシュ・リーディングに関する記事で、こういう画像をお見せしていました。
(PBS Newshourより)
この真ん中あたりの”Precautions against coronavirus means…”の段落を分かりやすく図に書くとこんな感じになります。
補助的にスラッシュを入れながら、頭ではこういう構図が描けるかどうか。頭の中だけで描くのが難しい時は、文の構造をこういうふうに紙に書いてみるのも一法です。文の構造理解は本当に大切で、こういう文を耳で聞いた時に(この文はPBS Newshourのトランスクリプトの一節ですので、実際に発言されたものです)、こういう構造であると一瞬で見抜けると通訳も可能になります。