「自由で開かれたインド太平洋」に代わり突如登場した「平和で繁栄したインド太平洋」という文言を巡って、外交の専門家による議論をTwitterで目にしました。今後の自分の参考のために、まとめさせていただきます。
どちらなのか悶々としつつ、10月の東南アジア訪問時に菅総理は「平和で繁栄した」を繰り返し使いつつ、FOIP実現の決意を新たにしたとも発言。「平和で繁栄した」は当面ASEAN向けという理解でよいかと。その後のバイデン用法と重なったのは、別途考えなければなりませんが。https://t.co/7zzaqVPpW2 https://t.co/pEUFhD9Frc
— Michito Tsuruoka / 鶴岡路人 (@MichitoTsuruoka) November 15, 2020
私はだいぶ違う見方です。①2017年以降、対中配慮とFOIPを両立させていた日本や、中国依存の大きなASEANを、対中強硬を強めたトランプ政権から切り離す(逆デカップリング)、②米大統領選後の移行期に、周辺国への圧力を増強、③中国の、従来のFOIP容認論から、否定論へ転換の帰結と見てます。
— Yuichi Hosoya 細谷雄一 (@Yuichi_Hosoya) November 15, 2020
対中配慮に大きく振れたということでしょうか。QuadとFOIPの関係への認識が一つ大きな要素なのかもしれませんね。中国の反Quad姿勢は自明ですので。いずれにしても、日本はFOIP(と呼んでも呼ばなくても)における価値の側面に本気でコミットするのか、それはまさに対中政策だということだと思います。
— Michito Tsuruoka / 鶴岡路人 (@MichitoTsuruoka) November 15, 2020
全くその通りですね。結局は、日本の対中政策の揺らぎや曖昧さを、中国は見事に突いてきて、それにうまく対応できなかった結果だと思います。逆に、中国の対日政策、対ASEAN政策は、見事というほかないですね。これは第一段階で、次はさらにより明確な対米排除の動きを見せると思います。
— Yuichi Hosoya 細谷雄一 (@Yuichi_Hosoya) November 15, 2020
ありがとうございます。ブログも拝見しました。中国が反転攻勢の機会を虎視眈々とうかがうなか、日本は足元が固まらないまま、全方位配慮外交に。バイデン政権がどうなるかではなく、まずは日本の戦略固めですね。長期戦略の議論の必要性、完全に同意します。
— Michito Tsuruoka / 鶴岡路人 (@MichitoTsuruoka) November 15, 2020
細谷先生が監訳された『戦後国際政治史』を読んでいるところ。これからどうなるのか、目が離せません。