1年程前から、同時通訳を初めて学ぶ方向けの指導もしていますが、一番苦労するのは最初の教材選びです。初めての同時通訳教材に相応しい条件をいくつか考えてみました。
- 短い文で構成されていること。
- 話すペースがゆっくりであること。
- 構文が複雑でないこと。特に、関係代名詞/関係副詞や分詞形容詞、ofの積み重ねの文など、名詞を後から修飾する語句が少ないこと。
- 文と文の間に適度にポーズがあるもの。なので、原稿ありで構成されたニュース動画などは向かない。
- 内容としては、パーソナル・ストーリー(個人の体験から得た学びについて述べたもの)など、専門用語の少ないもの。
2.については、速度を調整してゆっくりにしても音質があまり変わらないものを選べば良いので、少し選択の幅は広がります。
こういう観点から選んだ動画がこちら。
(英日)
Robert Waldinger: What makes a good life?
Anna Nixon: Future of Education
Henrietta Fore: How we can help young people build a better future
Meghan Markle: U.N. Women
Cameron Allen: Education for All
(日英)
植松努:思うは招く
*植松努さんは、他の講演にも「思うは招く」というタイトルを使っておられます。これは、2014年にアップロードされて500万回以上再生されたもの。
若宮正子:まだ見ぬ「生涯の友」と生きる
英日の課題でMeghan Markleさん(後のメーガン妃)とCameron Allenさんのものは、ある程度同時通訳ができるようになった段階でぶっつけ通訳(ワードリストのみ見て実施、予習なし)で行うのに向いているかもしれません。Cameron Allenさんのものは、数字の練習にもなります。
*同時通訳演習用の教材探しについては、noteでも検討しています。受講生に興味を持ってもらうために内容的に興味深いものを選びたいのですが、音声や速度などすべての条件を満たせるかどうかとなると、なかなか難しいです。