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ICTと大学

ツイッターを見ていて、ふとある投稿が目に止まりました。

この方の一連の投稿(こちらを参照)に考えさせられます。きっかけは、文部科学省が「対面授業が50%以下の大学名を調査して公表する」と発表したからですね。

対面授業が半数未満の大学名公表 文科省、11月上旬に

この方の仰る通り、大学で遠隔授業を円滑に行うためには、大学側での多大な努力があったことが容易に想像できます。この事例は特にすごいですね。「教員がzoomミーティングのアドレスを学生に連絡する必要もないし、自分で録画を用意して学生が見られるようにお膳立てする必要もない、授業の時間になったら時間割からそのリンクをクリックすればOK、でもアクセス管理/セキュリティはきっちりやってる」と。

緊急事態宣言から短期間でこれだけのシステムを作ったことは、むしろ称賛されるべきであり、批判的な文脈で取り上げられるべきものではないと思います。

一方で、#大学へ #大学へ行きたい などのタグで検索して拝見する大学生の声には悲痛なものがあります。小学生から高校生までが学校に行っている中、長いあいだ学校へ行けず、うつ状態になっている方も増えている模様。日曜討論で萩生田文部大臣がおっしゃっていた「大学はただ単に授業をするだけの場では無く、友人との語らいや教授との話し合い、人間を磨く場」という言葉も重いですね。自分を振り返ってみても、友人との語らいや共同作業、ゼミ、図書館で本を貪り読むことで得られたことは本当に大きかった。そういう機会を、コロナ禍で大学生になった人々は失っている。心が痛みます。

でも、「高校生までと違い、大学生は5000人いれば5000通りの履修パターンがあると行ってよく、教室の移動なども多く、行動範囲も広い」という行政側の懸念も理解できますね。冬にCOVID-19の状況がどうなるのか見通せない今、慎重にならざるを得ないのもわかります。

COVID-19 でみんなが苦しんでいる。なんとか、よい解を社会で見出していければと思います。個人的には、COVID-19 の収束は長期に渡る課題であり、この感染症自体がある程度コントロール可能なものになったとしても、コロナ以前の社会には完全には戻らないだろうと思っています。

COVID-19は、対面でなければできないこと、リモートワーク/リモート学習でできることを改めて考えさせる契機になっていると思います。働き方や学び方も変わっていくことでしょう。起きたことを、なかったことにはできないので、この状況の中で、なんとかよりよい未来を切り開く道を見つけることができればと思います。

初出:2020年10月18日

改訂:2020年10月19日

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